住宅購入を検討している方の中には「家を買うにはいくらかかるの?」といった疑問を抱いている方も少なくないでしょう。
ここでは、住宅の購入に必要となる費用について紹介していきます。
正しい知識を持っていなければ損をしてしまうかもしれませんし、いざ見積もりを出してもらったときに驚いてしまうこともあるかもしれません。そうしたことがないように、住宅購入で必要になる費用を知っておきましょう。
初期費用と継続してかかる費用を分けて考える
家の購入にかかる費用については、「初期費用」と「継続してかかる費用」を分けて考える必要があります。「継続してかかる費用」というのは、大きく2つあります。それは、住宅ローンの返済費用と家の維持費です。
住宅ローンの返済費用というのは、住宅を買うために銀行などから借りたお金(住宅ローン)を返すための費用のことです。
家の維持費とは、税金やマンションの管理費、家の修繕にかかる費用などのことです。
これらは月ごとなど定期的に支払っていくものとなります。一方「初期費用」というのは、その名の通り最初にかかる費用のことです。ここでは、この「初期費用」いくらかかるのかということを簡単にご紹介していきます。
初期費用にかかる項目について
初期費用としてかかるのは、住宅ローンの頭金だけだと考えていませんか?
住宅ローンの頭金は0円でもよいのですが、それ以外にいくつか費用がかかる項目があるのです。以下に初期費用としてかかる項目について紹介していきます。
■住宅ローンに関する項目
住宅ローンに関する項目は以下の5つがあります。
住宅ローンの頭金
頭金は多く出せるなら、出しておいたほうがよいでしょう。
住宅ローンには返済時に利子がつくので、借りるお金を少なくすれば返済する利子も少なくなるというわけです。
住宅ローン保証料
銀行から住宅ローンを借りる場合には、保証料を支払う必要があります。
これは万が一返済できなくなったときのための保証となります。
借り入れる金額の約2%が保証料となります。仮に3,000万円を借りる場合には、60万円が保証料となります。
融資手数料
どの金融機関から住宅ローンを借りるかによって金額が変わりますが、3万円程度が相場となります。
住宅ローン代行手数料
住宅ローンを借りる際には、不動産会社が変わりに手続きをしてくれます。
その手数料として5~10万円程度かかります。
火災保険料/地震保険料/団体信用生命保険
住宅ローンによっては、これらの保険に入ることを義務として融資している金融機関もあります。
■税金に関する項目
税金に関する項目は以下の5つがあります。
登録免許税/司法書士費用
不動産の売買をすると、当然のことながら土地や建物の所有権が買主に移ります。
そのことを法務局の登記簿に記載する必要があるのです。この登記をする際には、登録免許税という費用がかかります。
知識のない人が登記をするのは大変なので、ほとんどの場合には司法書士に依頼することになります。この登録免許税と司法書士にかかる費用が必要になるのです。
印紙代(売買契約時)
不動産売買の契約書に印紙を貼らなくてはなりません。
物件価格が一般的な1,000万円超、5,000万円以下の場合には1万円の印紙を貼ります。
印紙代(住宅ローン契約時)
住宅ローンの契約書にも印紙を貼る必要があります。
先ほど同様、物件価格が一般的な1,000万円超、5,000万円以下の場合には1万円の印紙を貼ります。
固定資産税/都市計画税
固定資産税と都市計画税は、土地や建物を所有していると支払いの義務がでる税金のことです。
これは1月1日に支払っていますので、買主は売主に対して、日割り計算をして所有期間分のお金を支払うのが一般的です。購入後も年に1回支払っていく税金となります。
不動産取得税
こちらは不動産を取得した際に一度だけ支払う税金のことです。
■その他
以下の4つの項目があります。
仲介手数料
不動産会社などが間に入った契約などの場合には、仲介手数料が発生します。
仲介手数料について詳しく知りたい方はこちらの「不動産の仲介手数料ってどれくらいかかる?」をご覧ください。
引越し費用/家具や家電の購入費
忘れがちなのが、引越しの費用と家具の購入費です。
意外とお金がかかってしまうものですので、忘れずに計画を立てましょう。
修繕積立基金(新築マンションが対象)
こちらはマンションにのみかかる費用となります。
基本的には新築のマンションを購入した人が対象となります。金額は20万~50万円ほどとなります。
水道負担金(新築一戸建てが対象)
一戸建てを購入した場合には、新たに水道を利用することになります。
そこでかかる費用ですので、新築一戸建てを購入した方が対象となります。
目安となる金額とは?
「初期費用としてかかる項目についてはわかったけど、結局いくらかかるの?」と感じた方もいるでしょう。
以下の計算をすれば、ざっくりと計算することができます。
新築マンション
新築マンションの初期費用として必要になる金額は、物件価格の3~5%です。
物件価格×0.03~0.05
3,000万円の物件の場合には、初期費用が90万~150万円かかるというわけです。
新築一戸建て/中古一戸建て/中古マンション
一戸建て、もしくは中古マンションの初期費用として必要になる金額は、物件価格の6~13%となります。
物件価格×0.06~0.13
3,000万円の物件の場合には、初期費用が180万~390万円かかります。
これらの計算式を使えば、簡単におおまかな初期費用を知ることができます。さらに言えば、家の購入に使える金額から逆算すると、いくらの物件が買えるのかも計算することができますので、ぜひ試してみてください。
以上、住宅購入の初期費用について説明してきました。物件ごとに必要となる金額は変わってきますので、これを参考にして知識を得ておき、購入しようとする際には不動産会社から見積もりをもらってください。
不動産売買に関するご不明点等ありましたら弊社までお気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが丁寧にご対応いたします。