不動産売却にかかる費用の内訳
- 仲介手数料
- 印紙税
- 抵当権抹消登記費用
- 譲渡所得税
- 引越し費用
この5つが不動産売却にともなって発生する費用になります。つまり、不動産の販売価格から、上記の5つを差し引いた金額が、売主の手元に残るお金となるわけです。もちろん、契約内容や物件の状況によって必要となる費用は変わってきますが、まずは基本としてこの5つについて把握しておきましょう。
仲介手数料
つまり、不動産の売買契約が成立した時点で、報酬を支払う義務が発生することになります。なので、もし売買契約が成立しなかった場合、売主はこの仲介手数料を支払う必要はないわけです。この点は心得ておきましょう。ただし、仲介手数料とはあくまでも「通常業務に対して支払う費用」ですので、何か特別な宣伝活動や不動産の管理業務などを頼んだときは、別途費用が発生しますので注意しましょう。
それでは、不動産会社に対して一体どの程度のお金を支払う必要があるのでしょうか?仲介手数料は、以下の簡易的な計算式によって簡単に導き出すことができます。
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販売価格が200万円以下
「仲介手数料」=販売価格×5.4% -
販売価格が200万円超え~400万円以下
「仲介手数料」=販売価格×4.32%+2万1,600円 -
販売価格が400万円以上
「仲介手数料」=販売価格×3.24%+6万4,800円
国土交通省は、「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」として、仲介手数料の上限額を規定しています。上記はその規定をもとにした計算式になります。例えば、販売価格が3,000万円の場合だと、「3,000万円×3.24%+6万4,800円=103万6,800円」となるわけです。この「103万6,800円」が仲介手数料です。
ここで1つ注意しておきたいのが、この金額はあくまでも上限額だということです。売主に請求できる上限額が上記の計算式によって割り出せるのですが、場合によってはこれよりも低い額の支払いになるケースも少なくありません。半額キャンペーンを実施している不動産会社もあります。友人や親戚に不動産を売却するなどの場合に、仲介手数料を値引いてくれることもあります。仲介手数料は決して小さい額ではありませんから、不動産会社ごとに仲介手数料がどのくらいかかるのか調べておくことをおすすめします。
印紙税
また、国税庁は不動産売買契約書に対する印紙税の軽減措置を講じており、「軽減措置の対象となる契約書は、不動産の譲渡に関する契約書のうち、記載金額が10万円を超えるもので、平成26年4月1日から平成32年3月31日までの間に作成されるものになります。」と説明しています。つまり、不動産売買に関して10万円を超える契約であれば、本則税率よりも低い税率を支払えばよいわけです。そして、不動産の販売価格によって印紙税として納める金額は変わります。不動産の販売価格ごとに異なる印紙税の金額(軽減税率)については、以下の通りです。
- 10万円を超え、50万円以下のもの:200円
- 50万円を超え、100万円以下のもの:500円
- 100万円を超え、500万円以下のもの:1,000円
- 500万円を超え、1,000万円以下のもの:5,000円
- 1,000万円を超え、5,000万円以下のもの:1万円
- 5,000万円を超え、1億円以下のもの:3万円
- 1億円を超え、5億円以下のもの:6万円
- 5億円を超え、10億円以下のもの:16万円
- 10億円を超え、50億円以下のもの:32万円
- 50億円を超えるもの:48万円
抵当権抹消登記費用
抵当権の抹消には、登記が必要になります。抵当権抹消登記には、登録免許税を支払わなければなりません。不動産1個につき、1,000円の費用がかかります。もし土地と建物の両方に抵当権がついている場合は、1,000円+1,000円=2,000円を支払うことになります。また、抵当権抹消登記は、書類を作成したり法務局へ出向いたりするなど複雑な作業が必要になることから、司法書士に頼むのが一般的です。そうなると、登録免許税+司法書士への依頼手数料がかかることになるわけです。依頼手数料はだいたい1万円くらいが相場ですから、登録免許税と合わせて1万円~2万円くらいかかると思っておきましょう。
譲渡所得税
この譲渡所得には、「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」の2種類があります。長期譲渡所得とは、所有期間が5年以上の不動産を売ったときの所得で、短期譲渡所得とは、所有期間が5年以下の不動産を売ったときの所得です。これによって税率が異なりますので注意しましょう。長期譲渡所得は所得税が15%で、住民税が5%かかります。一方、短期譲渡所得は所得税が31%で、住民税が9%かかります。このように不動産を売却して利益が出ても、課税されることになりますので、その点は考慮しておきましょう。
引越し費用
引越しには運送費はもちろん、新居の家具を新調する際の費用など様々なお金がかかります。そのため、引越しについては、不動産会社と事前に相談しておき、スケジュールをしっかり組んでおくことをおすすめします。中には、提携している引越し会社を紹介してくれる不動産会社もあります。どのタイミングで引越し費用を精算し、どのタイミングで不動産を引き渡すのか、不動産会社と相談のうえでスケジュールを考えていきましょう。
その他の費用
そのうえで、不動産会社と一緒に販売価格を決定すれば、最終的に手元に多くのお金を残すことも難しくありません。もし、こうした費用に関して、よく分からない点がありましたら弊社までお気軽にお問い合わせください。弊社の専門スタッフが丁寧にご対応いたします。
不動産売買に関するご不明点等ありましたら弊社までお気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが丁寧にご対応いたします。